0072 トム・ヤム・クン!

〜シネマミラノにて〜
リアル鉄拳映画


世間はGW真っ盛りでありますが、昨日今日と普通に仕事。いつもに増して仕事をしたくなかった二日間でしたね。特に今日なんか一時間経つのが遅いこと遅いこと。明日からお休みですが、月曜も一時間経つのが遅いんだろうなあ。

さあ、キました。遂にキましたよ!そう「トム・ヤム・クン!」(内海賢二風に)が!長かった就業時間が終わり、急いで退社、コーラ片手にシネマミラノに馳せ参じました。

いやあ、面白かったですねえ。今年見たアクション映画で“満足度”では今のところ一番かも。まあ、厳密に言うと“面白い”というより“もの凄い”映画でした。場内でも「スゲー」というため息が何度も聞こえたぐらい。

とにかくトニー・ジャーのアクションは「マッハ!」の頃より格段に進化しています。、またスタッフのレベルもスゴイですねえ、あの4分半1カット長まわしや49人連続関節ギメなんか何度も何度もリハーサルしたんでしょうね。またその時のカメラの撮り方も凝ってます。「面白い、スゴイ映像を見せよう」とする熱意が凄く伝わってきましたね。あの長まわし、今まで長まわしで「スゲー」と思っていたのがジョン・ウーの「ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌」の病院内の銃撃シーンとジョニー・トーの「ブレイキング・ニュース」の冒頭銃撃シーン(全部アジア映画だ!)でしたが、この二つと肩を並べるか頭一つ出ているぐらいインパクトのあるものでした。観る価値大!

ニヤニヤしっぱなしの「トム・ヤム・クン!」、上映110分の中で、一番興奮したのはカポエラ使いとの闘いでしたね。こんな見事にカポエラをアクション映画でカッコよく魅せた映画って他にあるんでしょうか。トニー・ジャーとのバトルはお世辞抜きにナムコの「鉄拳3」のエディ・ゴルドーの動きよろしく、観るに耐えるそれはそれは素晴らしいモノでした。となりの席のアンちゃんが「鉄拳じゃん…」って言ってましたしね(笑)。

またもう一人(一匹?)の主役の象の演技も驚かされました。さすが象が神の国だけのことはありますね。冒頭の象チェイスシーン(!)なんかあの国じゃなきゃ撮れないですよ。

そんな「トム・ヤム・クン!」でちょっと残念なのは設定、ストーリーと構成がグチャグチャだったこと。変に複雑な設定(そんなに複雑ではありませんが)、構成にしないで、シンプルなストーリーにしちゃえば良かったのに。まあ、トニー・ジャーはほとんど「象を返せ!」としか言ってませんが(笑)。でも超絶アクションシーンでそんなの相殺どころかお釣りがくるぐらいですから無問題!

功夫アクション”ともまた違う“ムエタイアクション(?)”が完全に確立された一本と言って良いのではないでしょうか。それぐらい記念すべき歴史的映画だと思います(言いすぎかな?)。

あ、そうそう、トニー・ジャーが空港でぶつかる“あの人”はソックリさんなんですかね?気になる〜。