0073 クライング・フィスト

新宿武蔵野館2にて〜
号泣寸止め映画


休日に早起き!素晴らしいですな。早起き(と言ってもAM8:00ですが)には理由がありました。「クライング・フィスト」の上映時間が決まっているから。東京では2館でしか上映されておらず、しかも10:00と12:20の回のみ。GWということもあり12:20の回はパスしたい。よって自然と早起きせざるを得なかったというわけですな。

その「クライング・フィスト」、事業失敗で家庭崩壊寸前の元ボクサーの中年オヤジと恐喝や窃盗で少年院にブチこまれた非行少年が人生再起をかけてプロボクシングの新人王座をそれぞれ目指す人間ドラマです。

もう一歩頑張れば泣ける可能性があった惜しい映画でした(泣いてる方もイッパイいましたが)。オヤジと青年のそれぞれの背景・ドラマを均等に描いていき、最後は共通の目標であるプロボクシング新人王戦決勝という舞台で初めて両者が顔を合わせ、ガチンコ勝負をするというなかなか凝った演出方法でアイデアはとても良かったと思います。

ただ、その新人王座を目指すまでの両者の決意、もって行き方がやや弱いなという印象を受けました。また、オヤジと非行少年それぞれに協力してくれる家族や仲間がいるのですが、その人たちとの交流をもっと丁寧に描いてみても良かったのではないでしょうか(特に非行少年側はその辺が弱く共感しずらい)。そのあたりは韓国映画・ドラマでお得意のハズなんですがね。そこが完璧だったらラストシーンで大変なことになっていたかも知れません、号泣しまくって。

ですが、基本的にはしっかりとした映画だと思いますし、主演のチェ・ミンシクリュ・スンボムの演技は素晴らしかったですね。観て「時間を返せ!金返せ!」とはならない映画だと思います。