0117 ハードキャンディ

シネマライズにて〜
クリップで擬似痛。なるほどね


8月31日に観ました。

「ディセント」と並びこの夏結構期待していた映画のひとつでしたが、イマイチ盛り上がりに欠ける映画でしたね。このブログで何回も同じことを言っていますが、どうも主人公である少女に感情移入しにくいんですね。結局謎だらけの人物としか描かれていないし、謎の人物として進行させるなら少しはその人物の片鱗が見えるようなエピソードなりを盛り込んでくれても良かった気がするんですけどね。
この映画で敵役とされているロリコン男も結局完全な有罪だったのか、それとも違っていたのか、またなぜ最後ああいった行動を取らなくてはならなかったのかということもハッキリさせないまま。
まあ案の定、製作サイドとしてはわざとそういった作りにしているらしく、観客にそのあたりを想像させようとさせてたらしいですが、想像を掻き立てられるほどのヒントを与えられていないので、ただストーリーを追わされているだけで終わってしまい、それ以上この映画を楽しむ事は出来かねるというのが私の意見です。アイディアはすごく興味をそそられる内容だっただけに残念ですよ。

それにしてもLGFはこういった映画を作るのが好きですね。映画の冒頭、LGFのロゴが出たときは「オオッ!LGFの映画なのか!また、ダークな内容ナノかしらん?」と結構トキめかせてもらったんですけどね。

0116 日本沈没

〜MOVIX亀有にて〜
冒頭シーンは相当カッコ良い!

<ネタバレ有り>
8月29日に観ました。

柴崎コウ扮するハイパーレスキュー隊員がヘリにぶら下がり、爆発炎上するガソリンスタンドから女の子を救出するという結構有り得ない映像で始まったこの映画、そのオープニングシーンは恐ろしいくらいカッコ良く、これから始まる二時間のスペクタルを期待せずにはいられなかったですが、見終わるとなんともトンチンカンな映画だなあと感じました。

この樋口という監督は「ローレライ」の時も感じましたが、一つひとつのシーンの構図などの見せ方は上手いと思うのですが、肝心の映画全体をまとめるセンスというモノが無いですね。
また、恋愛ものは苦手なんでしょうね、柴崎コウ草なぎ剛とのあのチンケな恋愛劇は何なんでしょうか。特にふたりが心を惹かれ合っていく過程がほぼ皆無だったのに、ラストのラストでいつの間にか相思相愛状態になってたのは笑えました。また、柴崎コウが「抱いて」と恥ずかしながらも懇願したにもかかわらず、泣きながら拒否する草なぎ剛のシーンにはガツンと頭を打たれるくらいキましたね。「あのシチュエーションなら普通やるだろ。童貞じゃあるまいし」と感じた私はセオリーだらけのハリウッド娯楽映画に慣れ過ぎた日本人の一人なのでしょうかねぇ?

期待していた日本各地が壊滅するシーンも悪くは無いのですが、その場面と場面の繋げ方が下手くそなせいでイマイチ迫力に欠けたように思えました。石坂浩二首相が乗った政府専用機阿蘇の大爆発に巻き込まれるカットはモロ「インディペンデンスデイ」のパクリで笑えましたが(CGはちゃちい)。

この映画はその冒頭シーンをみるためだけにあるようなもので(言い過ぎ?)、ストーリーを楽しむ映画ではないなあと感じた夏の暮れでありました。

0115 ユナイテッド93

〜日比谷スカラ座にて〜
アメリカは日本の30年先は行ってる


8月28日に観ました。

何だかんだ言っても、結局は「こういう風だったんだろう」と想像を巡らせて作った映画なんですよね。機内から家族にかけた電話などは事実に基づいているのでしょうけど。
しかし、「所詮、誰も真相は分からないんだ」と冷ややかに思いながら観ていたのではありますが、そのしっかりとしたリアルな作りにドンドンのめり込んで観ているいる自分がいました。なんて事はないドキュメンタリー風映画なんですが、観終わった後のなんとも言えない余韻は今年観た映画では一番かも。鬱状態にも似た説明のしづらい奇妙な感覚がしばらく残りました。感動とかそんなのは抜きにして「一度は観て!」と勧めたくなる映画でした。

俺がハマーだ!」のデビット・ラッシュがオイシイ役で出演していましたね(かなり老け込んでいましたが)。彼がいつものように懐からマギー取り出していればこんなハイジャックなんて一件落着なのにと思った不謹慎者は私を含めて何人いたことでしょう。

0114 アルティメット

新宿オスカーにて〜
気楽に観れます

<ネタバレ有り>
8月18日に観ました。
私、未だに「ヤマカシ」って観ていないのですが、「ヤマカシ」も同じようにビルをピョーン、ピョーンと飛び回る映画なのかしら?

もう最近フランス映画っていうとヨーロッパコープ製のモノばっかりですね。オープニングで妖精みたいな女が出てくる度に感じます。ま、こちらがソノ手の映画にしか興味が無いのでしょうがないのですが(笑)。

面白かったですよ、B級娯楽映画とはこうあるべきとお手本のような展開で何も考えないで楽しめました。しかし、こうやって改めて観ると益々「トム・ヤン・クン」の素晴らしさが顕著に映りますね。この「アルティメット」もCG、スタント、ワイヤーは一切使用しないというのをウリにしていますが、スローモーションなどの編集技術でカッコ良く見せていて、ソノ点では「トム・ヤン・クン」の方が個人的には上ですかね。

この日は最終日ということでプログラムが売り切れでした。残念。

0113 ディセント

シネセゾン渋谷にて〜
ビビらせシーンは結構あります

<ネタバレ有り>
7月も更新をほとんどしてませんでしたが、8月もアッパレなくらい更新できませんでしたね。
よく久々に更新したサイトやブログが“PCが壊れた、ハードディスクがクラッシュした”というのを理由に更新できなかった事の理由として挙げますよね。「なんかウソ臭いなあ、面倒だったんじゃないの?」なんて思っていた私ですが、まさか本当に自分がその目に遇うとは思いませんでしたね。正確には“甥っ子にマックシェイクをかけられた(ノートPCに)”というのが正解なのですが。まあ、親戚ということで弁償の請求もできず、ボーナスなんかはもう既に使い道が決まっていましたから新しく新調することもできず、また、会社のPCはログチェックされてますから、仕事に関係の無いブログ更新なんて事は全然出来ない。この間、ちょっとした気の迷いでW-ZERO3なんていうPDAを買ったんですが(その後[es]も買ってしまうハメに)、これで更新するのもなんか面倒で(<結局面倒だったんじゃねえか)今の今までほったらかしにしてしまった訳です、ハイ。
映画も全然観ませんでしたね。これを書いている(9月4日)今現在で劇場で観た作品が5本ですからね。DVDなんて皆無。ま、これにはちょっとした生活の変化があった訳でして、なかなか映画を観る時間が取れないのは困ったものです。
PCは何とか後輩のお古を譲り受けることに成功しましたので、やっと更新再開となりました。また、ちょこちょこと更新できると思いますのでどうぞよろしく。

あ、あと映画の内容を語る際、今までは出来るだけネタバレしないようにと努めてきたのですが、今後はもっと言いたいコトを載せたいということでネタバレチックなことも載せます。文頭に<ネタバレ有り>と表記しておきますので、そこんとこ気になる方は読まないほうが良いかもしれません、あしからず。

さて、8月4日に観たのが「ディセント」。この映画、予告編を見たときはどんな内容だかよく判らなかったんですよね。女同士で洞窟に探検しに行く映画、そこでとんでもない恐怖を味合うハメになるということしか判らず、「どんな恐ろしい体験をする映画なんだろう」とかなり期待して観たのですが、何てことは無い、洞窟でロード・オブ・ザ・リングのゴラム似の怪物たちに襲われるモンスターホラー映画だったんですね。

まあ、コイツらが“光の届かない洞窟暮らしが長かったもんで視力が退化し聴覚が以上に発達している”という設定なのですが、なんかありきたりなアイディアで新鮮味が無く、また結構弱いという(その辺は集団プレイでカバーしていましたが)ところも“恐ろしいモンスター”としてのキャラが立ってなくて残念でありました。

いやあ惜しいんですよ、この映画。最初は女6人で有名なガイドブックにも載っている洞窟に降りたと思いきや、そこはガイドブックにも載っていない誰も知らない未開の洞窟。先に進めば進むほど迷っていき、電池の量も残り少ない。落盤やメンバーの怪我など様々な危機的トラブルが発生し、メンバーの間でそれぞれ不信感が生まれていく…といった中盤までの展開はとてもドキドキしましたし、これから起こる恐怖とは何だろうと胸をトキメかせた矢先にゴラム登場でしたからね。いっその事、怪物を登場させないで、ただの洞窟脱出劇にしたほうが絶対面白かったんじゃないかなあ。

この映画の監督は「ドッグ・ソルジャー」の監督でしたよね、「ドッグ・ソルジャー」の時も冒頭は良かったんだけどなあ。

0112 M:i:III

〜MOVIX亀有にて〜
“4”は「トゥルーライズ」のような内容になるのだろうか?


えらい長く更新しませんでしたねー、私。まあこの間、いろいろ他にしなくちゃいけない事目白押しで、ホント死ぬかと思いましたよ。そのしなくちゃいけない事パーセンテージの中で仕事の占める割合があまり無いというのは社会人としてどーかと思うところはありますが(汗)。
映画も全然観ることが出来ませんでしたねえ。なんだかんだ「観に行かねー」とか言っといて「バタリアン4」を観に行けなかったのは今思うと激しく後悔デス。やっぱ、観ておきたかったなあ。とか言って帰宅後は役所広司主演の“宮本武蔵DVDBOX”を毎日一話ずつ見ていたのですが…。
一応、更新は続ける予定ですので今後とも宜しくお願い致します!

さて、久々の映画館でトム・クルーズの「M:i:III」を観て参りました。カミングアウトしますと前作「M:i-2」は正直満足できるデキとは言えませんでした。公開当時、監督であるジョン・ウーが好きだった事も有り、周りには「オモシレー」を連発していたんですけど、全く満足できない出来栄えにちょっとした怒りにも似た感情が心の中を支配していました。なぜそんな反目し合う行動に出たかというとそれはジョン・ウーを想うが故に発生した行動(ジョン・ウー愛)であったのでしょう。また、無駄に馬鹿デカく値段の高い、それでいて中身がスッカスカの映画プログラムも心象を悪くする原因のひとつだったかも知れません。
そんな前作でしたから“3”は期待もせず、むしろノルマ的なノリで観に行ったのですが、コイツはアクション映画としては凄まじくレベルの高い映画でした!もう、それはそれはテンポの素晴らしいこと!また次から次へと見せ場の連続でコーラを飲ませる隙もありません!まあ、クライマックスはそれまでの作りに比べると「あ、あれ、それでオシマイ?」と拍子抜けというか肩すかしを喰らう内容でしたが、トータル的なバランス、ボリューム感は満点に近いモノがありました。とにかく娯楽作としては一級品だと言えますね。

ただ、もうこれは「ミッション・イン・ポッシブル」として考えるともはや別物ですね。私は元祖は見ていないのですが「新・スパイ大作戦」はTV放映時、毎週被りついて見ていた世代ですので、「ミッション・イン・ポッシブル」が映画でリメイクされると聞いた時はそりゃ飛び上がって喜んだものです。そのリメイク作であるデ・パルマ版「ミッション・イン・ポッシブル」もほぼ満足できるデキ。私としてはこの「ミッション・イン・ポッシブル」という作品はチームでのミッション遂行を楽しむモノという位置づけで見ていましたので仲間が次々と倒されたり、またフェルプスが敵というところに若干の不満がありましたが「新世代のスパイ大作戦だから」という理由で大目に見ていました。

ですが“2”で完全にチームプレイというアクションはほぼ皆無に。トム・クルーズ単独の映画となってしまい、この“3”ではちょっと復活していましたが、それでも益々トムの活躍が目立ってしまう結果になってしまいましたね。またこれまではIMFが謎の組織だったのに、この“3”で完全にリアルな組織として表現されていたのもガックリきてしまいました。「ミッション・イン・ポッシブル」という冠が無ければ手放しにオススメする映画ですが、「スパイ大作戦」が好きだった人にはちょっと考えてしまうかな?

それにしても、監督J.J.エイブラムスの次回作の期待、そしてトムのプロデューサーとしての腕の良さの確認、そして久々にアクション映画を満喫した大満足の一本でした。