0085 ディバージェンス 運命の交差点

〜シネマート六本木にて〜
“運命の交差点”という副題はオーバー表現

今日は香港映画「ディバージェンス 運命の交差点」をシネマート六本木まで観てきました。

この映画、アーロン・クォック、イーキン・チェン、ダニエル・ウーの大スター三人競演によるサスペンスアクションです。

正直内容がよく分からない映画でしたね。
アーロン・クォックは10年前に失踪した恋人の事で未だその精神的ショックから立ち直れない刑事、イーキン・チェンはそのアーロン・クォックの恋人に良く似た妻を持つ敏腕弁護士、ダニエル・ウーはなんだか謎があるような殺し屋。とある事件の容疑者護送中に発生した狙撃事件。この事件から三人それぞれの運命が交差していく…といったストーリーなのですが、イーキン・チェン、ダニエル・ウーの描写がかなり中途半端なんですね。「いまいち説得力ないなあ」って思ってしまう感じ。この二人の描写が薄いのでラストも「え、それだけ?何で?」となってしまいました。

また肝心のアーロン・クォック演ずる刑事もかなりヤバイんですね。とにかく10年前に失踪した恋人のことが忘れられなくてしょうがない。忘れられないのはまだイイのですが、その立ち直れないっぷりがちょっと度が過ぎる。いろんな女性の顔がその彼女に見えてしまったり、似ている女をストーキングしたり、急に泣き始めて茫然自失になり交通事故おこしたりと精神的にイッちゃってしまってるんですね。オーバーでもなんでもなくて完全にこころの病気状態なんですよ。忘れなれない女を想う刑事という設定は良いと思うのですがこのやりすぎな演出にちょっとヒいてしまいました。

ですがアクションは秀逸。逃走するダニエル・ウーをアーロン・クォックが全力疾走で追いかけていくシーンがあるのですが編集と撮影がとても上手い。とても迫力のある画となっていて、その後続く格闘シーンも大変満足できるものでした。

イーキン・チェン、ダニエル・ウーの役柄の中途半端さ、アーロン・クォックの刑事のやりすぎ演出と不満はありましたが、エリック・ツァンとラム・シューが出ていたので全体的には許すことにします(しかも案の定エリック・ツァンは焼きそばを食いながらの登場だった:笑)。