0030 昭和残侠伝 死んで貰います

テレビ東京シネ・ラバンバ(録画)>TV〜
新鮮です!

高倉健主演の任侠映画。先日マキノ雅彦を襲名し「寝ずの番」という映画を初監督した津川雅彦の伯父、マキノ雅弘の監督作。なんて書いてもマキノ雅弘の映画は初めて。名前は知っていましたが、「やくざ映画とか撮ってる人でしょ」ぐらいの見解しかありませんでした。
で、今日観たこの「昭和残侠伝 死んで貰います」という映画ももちろん任侠映画なのですが、どうやらこの「昭和残侠伝」というのはシリーズモノらしい。「ま、他のシリーズは観んだろ。TVでやってたからたまたま観るだけ。どうせ任侠映画なんてつまんねーだろ」とお気楽・いやいや気分で観ていたのですが、なかなかどーしてカッコイイ映画じゃないですか!他のシリーズも是非観たい!

カッコイイといっても銃撃シーンとか派手な格闘があるといったカッコよさではなく、“任侠”という義理を重んじその義のためには命も惜しまないといった男気あふれまくりのカッコよさ。特に高倉健池部良のやりとりは女の私でもシビれますねえ…いや、私は男でした。すいません。

この映画の時代設定が昭和初期というのがまたいいんでしょうね、雰囲気があって。。私は極道や任侠道について何ひとつ知らないのですが、こういった義の為に生きる男たちというのは戦争後にはおそらくいなくなってしまったんでしょ。でもこの映画を観ていると昭和初期とかには居たような気になります、なんの根拠も無いですが。これが昭和30、40年代で作っていたらウソ臭さすぎるモノになっちゃうんでしょうなあ。まあ、とにかく予想以上に楽しめました。

観もしないで先入観で毛嫌いするのはヨクナイなあと改めて思いました。故淀川長治は「どんなにくだらない映画にもよいところが必ずある」というような事を言ってたそうです。映画の世界は深く深く、まだまだ新たな驚きがあると思うともっともっと色々な作品を観ようとそんな気分にこの映画はさせてくれたのでした。