0058 野良犬

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傑作デカ映画

三日間に渡り続いている私の風邪報告ですが、今日は遂にせきが出てしまいました。ゴッホン、ゴッホン苦しいこと、苦しいこと。かといって発熱はしないのね。薬は飲まずにトマトジュースとビタミン剤の過剰摂取でこの風邪に打ち勝ちたい!

とせきこみながら今日観たのが黒澤明監督の「野良犬」です。このブログに訪問してくださるlomoさん(id:stargherking)命名の「拳銃を探せ三部作」のうちの一つです(笑)。

いやあ、おもしろかったー!こいつはスゴイ映画ですねぇ!1949年の映画のクセに(失礼)。完璧な刑事映画です!拳銃をスラれた新人刑事(三船敏郎)がベテラン初老刑事(志村喬)とコンビを組んでその拳銃の行方を追っていく話ですが、冒頭からグイグイ引きこまれラストまで一気に見せてくれるパワーに脱帽、終戦から4年しか経っていない映画のくせに(二度失礼)。

キューブリックの「現金に体を張れ」の時にも同様の事を思いましたが、刑事ドラマの基本がすでに確立されているんですね、この時代で。新人刑事と老刑事という組合せ(志村喬の刑事がこれまた凄くイイ!)。地道に一つ一つ聞き込みをしていく捜査方法(捜査は足で稼ぐというやつですね)。とくに驚いたのが、詳しく書くとネタバレになりますので控えますが、ラストの三船刑事がとある証拠から犯人を特定するシーンですね。このシーンはドキドキしました。現代の映画ではよく使われれる演出ですが、それでも効果的に使うのはなかなか難しいのではないでしょうか。当時の東京の情景もたっぷり見れるというおまけも付いて、とにかく大満足の映画でした。

よく海外の映画監督や俳優が黒澤明の名を口にする度、「どうせ日本向けのリップサービスだろ?」と今まで思っていたのですが(三度失礼)、これは私の間違いだったようです。黒澤映画は面白い!

まだ彼の映画は数えるほどしか観ていませんので、逆にまだたくさん観れると思うと嬉しい限りです。