0081 ブラッドレイン

〜新宿トーアにて〜
マドセンの太り方はセガールに似ている

今日はターミネーター3でT-Xを演じて話題となったクリスタナ・ローケン主演のバンパイアアクション「ブラッドレイン」を新宿トーアにて観ました。

世界的大ヒットゲームの映画化ということなんですがそんな名前のゲーム知りませんねえ。欧米だけのゲームなのかしらん。そして監督は“ゲーム世代のスピルバーグ”(笑)ことウーヴェ・ボル。これまたゲームの映画化作「ハウス・オブ・ザ・デッド」の奇想天外な演出で(悪い意味で)度肝を抜いたドイツ人の監督作。ウーヴェ・ボル、今度は“ハリウッドの反逆児”と呼ばれているようです(誰が呼んでるんだろう?)。

そんなウーヴェ・ボルの作ということで馬鹿にしつつ(笑)、半ば消化試合的なノリで観る事にしました。お話は18世紀のルーマニアで世界征服を企むバンパイアの王を人間とバンパイアのハーフである主人公レインが阻止をするというまあありがちなお話です。

キャストは結構豪華です。バンパイアの王にベン・キングズレー、バンパイアハンターにマイケル・マドセンその他ビリー・ゼーンやマイケル・パレなど有名どころが名を連ねています。

率直な感想としては「意外にソツなくまとめた映画だった、面白くはないけど」って感じでしょうか。ウーヴェ・ボルの前作「ハウス・オブ・ザ・デッド」ではゲームの画面を挿入、ハチャメチャなストーリー、自己満足的な演出などある意味観客を置き去りにした映画だったのですが、そういった奇をてらった映画ではなくストーリーも判り易い内容で、途中でゲームの画面が入ることもなく、マシンガン撮影もせず、なんとか最後まで鑑賞できる映画となっておりました。

ただやっぱりアクションは駄目ですねえ。まず主演のクリスタナ・ローケン。アクションが重い、ていうかスピードが無い。運動神経が悪そうな動きなんだ、これが。こうなんていうかヘビー級女子プロレスラー的な動き。華麗では無いんですね、全然。ハリウッドメジャーの映画であればその辺も考慮して特殊な撮影方法やCGを織り込みながら上手い編集でそれなりのアクションシーンとして見せてくれるのでしょうけどやはり予算が少ないのでしょうね、細かすぎるカット割りとブレブレなカメラワークでなんとかスピード感を出すしかありません。これによりありがちな“観ずらく何をやっているかよく分からないアクションシーン”オンリーの映画となってしまいました。

また追い討ちをかけるようにせっかくの設定や人間関係も上手く表現できてないんですよね。この辺は“ハリウッドの反逆児”ウーヴェ・ボルの面目躍如といったところですが(笑)、これにより話が平面的で盛り上がりに欠けてしまう。結局“ベリヤーの3つの遺物”って一体なんだったんだよ!まあその才能の無さのおかげで意味無くクリスタナ・ローケンのファックシーンが観れたのは嬉しかったですが(笑)。

パンフレットを見るとこの映画への配給会社の意気込みが感じられて面白いですね。何と来週公開の「アローン・イン・ザ・ダーク」とのカップリング仕様版なんです。そうこれまたウーヴェ・ボルの監督作。なんでも配給先の日活では「バンパイア&悪魔GOGO祭り」と題してこの2本をプッシュしているみたいです。この祭りにつられて来週「アローン・イン・ザ・ダーク」も騙されて観に行くこととしますよ!