0100 マッスルモンク

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かすれ声のセシリア・チャンはヨイ

ジョニー・トーが監督をしているということで「マッスルモンク」を観ることにしました。

監督といっても共同監督だったようで「フルタイム・キラー」と同じワイ・カーファイ という人がもう一人です。どこまでがジョニー・トーの演出領域だったのか分かりませんが、観終わってえらく感心してしまった映画でした。まーとにかく色々な要素が詰め込まれすぎている映画で、人によってはバカバカしく一貫性の無いくだらない映画という印象を受けるかもしれませんが、私は「よくぞ無理矢理にでもまとめたなあ」と。

ある事件で僧侶をやめた主人公(アンディ・ラウ)が偶然知り合った女捜査官(セシリア・チャン)の死の呪縛から救おうと奮闘するお話で格闘あり、ラブストーリー要素あり、コメディあり、仏教的哲学あり、そしてアンディのストリップありとなんでもありのゴッタ煮な内容です。邦題が「マッスルモンク」なんていう名前だけあってアンディ・ラウは筋肉モリモリのマッチョマンなのですが、これがまさに肉じゅばんそのもので違和感はアリアリ。どう見ても“筋肉スーツを着ている”感アリまくりなのですがその違和感も30分くらい過ぎると他の変な設定のおかげでどーでもよくなります。話の主軸となると思われた軟体インド人とのバトルもあっさりと解決し、全く違うお話に移行しまい、結構度肝を抜かれます。とにかく最初の10分観た段階ではラストシーンは誰も予想できないでしょう。

その話の意外性もあってラストはとても爽やかで「イイ映画観たなあ」と変な錯覚を起こしてしまいました。冷静に振り返るとそんなにイイ映画では無いと思うのですが(笑)。ま、とにかくパッケージの奇異さで判断しないで「おそらくつまらないに違いない」という意気込みで観ると吉と出る映画かもしれません。